アジャイルユーザビリティ
ソフトウェアの開発において、それが使いやすいのかどうかを判断するのは大切なこと。でも、開発チームのメンバー、プログラマやデザイナが見ていても、本当に迷わずに使えるのかどうか調べることはとても難しい。
よろしい、それではユーザーテストだ。
アジャイル・ユーザビリティ ―ユーザエクスペリエンスのためのDIYテスティング―
- 作者: 樽本徹也
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2012/02/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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弊社のデザイナのこと一緒に読んでました。
面白かったところの箇条書き。
- 膨大な人数のテスタはいらない。設備もいらない。費用もいらない。友達に頼もう。会議室を取って、WebcomやiPhoneで動画を撮る。5人にテストしてもらえば問題の80%が検出できる。
- 15人テスタを確保できたら、5人ずつ3回テストしよう。
- できるだけ早い段階でテストをしよう。すぐに直せるように。(とはいっても、本当に紙に鉛筆で書いただけのペーパープロトタイプでユーザーテストをするのは注意が必要。馬鹿にされてると思われるかもしれない。)
- テストの準備は丁寧にしよう。事前に説明する内容は?テストシナリオの説明は?環境のリセットは?ECサイトのテストで購入に使ってもらうクレジットカードは準備した?シナリオができたら、同僚にテストしてもらうと良い。
- 操作は説明しない。これは当然だけど、テスタにはあらかじめ説明しておくこと。それでも質問されたら「どう思います?」と答える。テスト中には何を考えているのかできるだけしゃべり続けてもらう。
- テストのメモはとらない。特にPCを使うときは注意。タイプを開始したということ自体が、テスタにとってはシグナルである。
- テストは意見を述べてもらう機会ではない。テスタがどこでつまずいたか、どこで不安そうな顔をしたか、手が泳いだか、そういったことを観察するための機会。
- テストの結果が良くなくても、ソフトウェアを大きく変更しない。少しずつ変えて、少しずつテストする。
- (あなたが開発チームではない場合、)開発チームにテストについて納得してもらわなくてはいけない。テスト結果について、へりくつをこねるのは簡単。(実際にやってもらうのが一番良いと思う。)
本当にテストさせるための本で、手順が事細かに載っているので、実際にテストを始めるときに読むと良いと思う。
なんとかサムライと違って変な日本語でもないし(俺はあれ好きなんだけど)。